インプラント治療 欠損した本数による治療方法の違い
歯を失ったときになるべく周りの歯に迷惑をかけずに新しい歯を回復させたいとき、インプラントは最適な治療法です。欠損した歯の本数によって必要なインプラントの本数や被せ物の種類が違ってきます。いろいろな条件での実際のインプラントの治療法を紹介致します。
1本の歯を欠損している場合
1本インプラントを埋め込み、その上に被せ物を装着します。ブリッジや義歯と比較し、隣りの歯を全く削ることなく治療できるのが大きな利点です。
2本以上の歯を欠損している場合
欠損した歯が2~3本の場合は、インプラントを2~3本埋め込み、連結した被せ物を装着します。欠損した歯の本数が多い場合、埋め込むインプラントの本数も多くなりますが、治療後の噛み合わせの変化をよく実感できます。義歯からインプラントに変更した場合は、義歯の異物感から開放され食べ物がおいしく感じられます。
多数の歯を欠損している場合
欠損部が多いケースでは、インプラントを複数埋め込み、上部の被せ物を固定するタイプのものや、患者さん自身で取り外すことができる入れ歯のようなタイプのもので噛み合わせを回復させます。固定性のものは異物感が少ないですがご自身でのブラッシングやメインテナンスがやや難しくなります。取り外すタイプのものは埋め込むインプラントの本数を少なくできるという利点がありますが、固定性に比べて異物感があります。
入れ歯の安定のためのインプラント治療
入れ歯は残っている周囲の歯に針金で固定して固定をしますが、残っている歯が弱っていたり、歯が残っていない総入れ歯の場合、入れ歯を動かないように安定させるのは難しくなります。入れ歯が話しているときに外れてしまったり、噛むときにがたついてしまいうまく食べれなかったり、がたつく入れ歯によって日常の会話や食事がストレスになってしまいます。そのような際に、インプラントを活用することによって、入れ歯のがたつきを抑えることができます。インプラントと入れ歯をアタッチメントという連結装置で固定して安定させます。
インプラントの被せ物の種類
ジルコニア
見た目★★★
耐久性★★★★
非常に固く強度が十分で見た目もある程度優れた材質です。奥歯の噛み合わせが強く加わるところに適しています。強度があるため加工にはCADCAMというシステムを用いて、コンピューター上でデザインした形態をミリング装置で削り出しをして作製します。見た目はある程度歯に近い色に再現できますが、やや透明感に劣るので前歯などの目立つところへは、セラミックを表面に貼り付けたジルコニアセラミックの方が適しています。
耐久性★★★★
非常に固く強度が十分で見た目もある程度優れた材質です。奥歯の噛み合わせが強く加わるところに適しています。強度があるため加工にはCADCAMというシステムを用いて、コンピューター上でデザインした形態をミリング装置で削り出しをして作製します。見た目はある程度歯に近い色に再現できますが、やや透明感に劣るので前歯などの目立つところへは、セラミックを表面に貼り付けたジルコニアセラミックの方が適しています。
ジルコニアセラミック
見た目★★★★
耐久性★★★
見た目がきれいで強度も強い材質です。ジルコニアの表面に透明感のあるセラミックを築盛して作製します。前歯や見た目の気になる奥歯にも適応できます。奥歯では噛み合う最表面がセラミックで覆われているため、歯ぎしりをする方や力が加わる一番奥の歯では、セラミックがチップ(一部が剥がれる)することがあります。
耐久性★★★
見た目がきれいで強度も強い材質です。ジルコニアの表面に透明感のあるセラミックを築盛して作製します。前歯や見た目の気になる奥歯にも適応できます。奥歯では噛み合う最表面がセラミックで覆われているため、歯ぎしりをする方や力が加わる一番奥の歯では、セラミックがチップ(一部が剥がれる)することがあります。
ハイブリッドセラミック前装冠
見た目★★
耐久性★★★
内面を金属で表面をプラスチックとセラミックを混合した材質で構成された材質です。見た目はやや劣りますが材質がジルコニアと比較して柔らかいため、インプラントへ加わる負担が少なくなるメリットがあります。
耐久性★★★
内面を金属で表面をプラスチックとセラミックを混合した材質で構成された材質です。見た目はやや劣りますが材質がジルコニアと比較して柔らかいため、インプラントへ加わる負担が少なくなるメリットがあります。
インプラントと被せ物の連結方法の種類
ネジ固定式
インプラントと被せ物をネジで固定します。ネジを緩めることによって被せ物を外すことができるので、何かトラブルがあったときにメインテナンスしやすいというメリットがあります。欠点として部位によってはネジ穴が目立つ事があります。
セメント固定式
インプラントにアバットメントという土台をネジで固定して、その上に被せ物をセメントで装着する固定法です。ネジ固定式と比較してネジ穴が見えないため見た目に優れています。ネジ穴にアクセスできないため、ネジの調整ができないといったメインテナンスの面で欠点があります。